「毎年決まった季節に目が痒くなったり鼻水が出る」「食後に喉や耳が痒くなることがあるが、いまいち原因がわからない」といった方は沢山おられます。
花粉症や猫アレルギー等動物のアレルギー、そばや小麦、エビ、カニといった食べ物のアレルギーなど、現代人は様々なアレルギーに悩まされています。アレルギーは、窒息や血圧低下といった命にも関わる症状を引きこおすこともあります。
view39は、スギ・ヒノキなど花粉やハウスダストによる吸入アレルギー、牛乳や卵、そばといった食物アレルギー、ラテックス(ゴム)のような接触性のアレルギーを計39項目について、1回の採血で調べることができます。
検査結果は以下のように、各項目についてアレルギーの程度が一覧となって表示されます。
世の中には稀なアレルギーもあるので、必ずしも全てのアレルギーを網羅できるわけではありませんが、一般的なアレルギーの大部分を一度に検査することができるため、「アレルギー体質ではあるけど具体的なアレルゲンがわからない」という方には非常に有用で便利な検査です。花粉症の原因植物がわかれば、時期や居住地、渡航先などに基づいて予め花粉症の薬を飲むことができますし、食物アレルギーがわかれば事前に危険な食べ物を避けることができます。
さて、view-39は、患者様の血液に含まれる、各アレルゲンに対する「特異的IgE抗体」を検出することでアレルギーを判定しています。IgE抗体は哺乳類にのみ確認されており、花粉症や食物アレルギーのような即時型アレルギーに関わっています。単にアレルギーというと、多くの場合はこの即時型アレルギーを指します。人によってどのようなアレルゲンに対してどれほど沢山のIgE抗体が産生されるかどうかは異なっており、これが人によって異なるアレルギーを持つ原因となっています。
さて、このような辛いアレルギーを引き起こすIgE抗体が何故私たちの体の中にあるのでしょうか。意味もなく私たちに辛い思いをさせ、場合によっては死んでしまうことのあるアレルギーの原因物質が、進化の過程で失われずに今日も受け継がれていることは不思議に思えます。
実は、IgE抗体は寄生虫に対する免疫に役立っているという説が有力です。過般来、人間は様々な寄生虫と戦ってきました。多くの寄生虫は、今なお世界中で人々の健康に悪影響を与えています。しかし、世界でも有数の清潔でかつ医療が充実した我が国では、寄生虫感染が比較的珍しくなりました。
「昔はアレルギーの人なんていなかった」というようなことを誰かが言うのを聞いたことはありませんか。実際にはアレルギーを正確に診断できていなかったという要素も大きいように思えますが、現代の先進国では寄生虫が少なくなったので、持て余したIgE抗体が昔よりも頻繁にアレルギーを引き起こしていると言うような説明をする人もいます。敢えて寄生虫を感染させることで哺乳類のアレルギー反応を抑えるというような研究も行われているようです。
少なくとも、適切な投薬と生活の注意により、アレルギーはかなりの程度、症状を軽減させることが可能です。
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