コラム
,

関節を支える「天然のサポーター」を作ろう!ひざの負担を減らすリハビリのコツ

こんにちは、院長の瀧澤です。前回のブログでは、変形性膝関節症の検査や治療薬、注射についてお話ししました。

「注射を打っていれば、それで安心」……そう思っていませんか? 実は、関節の変形を進ませないためには、お薬や注射と同じくらい大切なことがあります。それが「運動(リハビリテーション)」です。関節の軟骨は、周囲の筋肉がしっかり支えてくれることで、負担が大幅に軽くなる性質を持っています。今回は、診察室でもお伝えしている、関節を守るための効果的な運動について解説します。

1. なぜ「痛いから動かさない」では不十分なのか?

「ひざが痛いから、できるだけ歩かずにじっとしている」という方も多いのですが、実は過度に安静にしすぎるのは、関節を余計に悪化させてしまう場合があります。

関節に必要なのは、「適度な運動による筋肉の維持と血流の促進」です。関節を動かさないでいると、周囲の筋肉(特に太ももの筋肉)がみるみる衰え、体重を支える力が弱くなります。結果として、次に動いたときに関節へかかる衝撃がさらに大きくなってしまうのです。つまり、関節を育てるには、痛みのない範囲で心地よい刺激を与えてあげることが重要です。

2. おすすめ運動:ひざを守る「脚上げ運動(パテラセッティング)」

場所を選ばず、誰でも安全にすぐできる筋トレが「脚上げ運動」です。

  1. 床に仰向けに寝るか、椅子に深く腰掛けます。
  2. 片方のひざをまっすぐ伸ばしたまま、床から10〜20cmほど足を浮かせます。
  3. 太ももの前側の筋肉に力が入っているのを感じながら、5秒間キープして下ろします。

これを左右交互に1日20〜30回程度行うだけで、ひざのクッション機能を助ける大腿四頭筋(だいたいしとうきん)が効果的に鍛えられます。この筋肉が鍛えられることで、歩行時の着地衝撃から関節を守ってくれるのです。

まとめ:筋肉は関節の「天然のコルセット」

運動によって筋肉が鍛えられると、それが天然のコルセットとなって関節を支え、痛みも和らげてくれます。当院のリハビリテーション科でも、患者さん一人ひとりの状態に合わせた運動指導を行っていますので、「自分に合ったレベルを知りたい」という方はお気軽にご相談ください。

さて、次回の最終回はいよいよ「生活・食事編」です。「軟骨の成分を摂ればいいんでしょう?」……実はそれだけでは不十分なのです。日常生活のちょっとした工夫について、詳しくお伝えします。