コラム

超音波治療器の導入

この度、新たな超音波治療器を導入いたしました。温熱型超音波治療器と言って、筋肉や腱の治療に用います。

超音波とは、人間に聞こえない周波数の音のことを言います。

医療の世界では、古くから超音波を検査に用いていました。組織に超音波を当てて、その跳ね返りにより組織を観察する、超音波断層検査(エコー)というものです。この超音波断層装置は、当院でも非常に高性能なものを導入し、病気の診断や組織の評価、より安全で効果的な神経ブロック施行といった様々な用途に役立てています。

超音波を利用し、組織の治癒を促したり、炎症の悪化を防ぐための機器もあり、これを超音波治療器と呼びます。超音波治療器には大きく分けて非温熱と温熱に分類することができます。

非温熱超音波治療器としてはLipusという方式のものが有名で、これは主に骨折の治療に用いられます。毎日利用することで骨折の治療期間を40%短くすることができるという報告もあります。こちらも、従来から当院にも2基導入して患者様の治療に役立ててきました。

そして、温熱超音波治療器はその名の通り、当てていると組織の中の方から温かいような不思議な感じがするもので、冒頭の通り主に腱や筋肉の治療に用いられます。この度、この温熱超音波治療器を導入いたしました。

今回導入した超音波治療器は、Sプローブという指等の小さな部位に用いるタイプと、Lプローブという肩や膝、腰等の比較的大きな部位に用いるタイプが装備されており、患者様の治療部位に合わせて使い分けることができます。

指などの小さな部位に用いるSプローブ
肩や膝など大きな部位に用いるLプローブ

ばね指や足底筋膜炎をはじめとして、様々な患者様の治療に役立てていきたいと存じます。