整形外科

母指CM関節症

母指CM関節症

症状

母指CM関節症の代表的な症状として、下記のような症状があります。

手指の痛み

まず、手指に疼痛や痛みが生じることがあります。痛みの程度は人によって異なり、鈍痛や激痛として現れることもあります。この痛みは安静時に感じる場合もありますが、動作や負荷をかけた際に増強することが一般的です。

手指の腫れ

腫れは局所的に限られる場合があれば、手全体に広がることもあります。腫れは炎症の兆候であり、様々な原因によって引き起こされる可能性があります。

手指の可動域制限

手指の症状によっては、手指の関節の可動域が制限されることがあります。特に痛みや腫れが強い場合、手指の曲げ伸ばしや細かい動作が困難になることがあります。関節の可動域の制限は、手指の動作や生活活動に制約を与えることがあります。

手指のしびれ

手指にしびれや感覚の変化が生じる場合もあります。しびれは手指の末梢神経に関連した問題が原因で発生することがあります。感覚の変化としては、痛みや圧迫感、張り感などが現れることがあります。

手指の症状が現れると、日常生活においても様々な動作が困難になることがあります。具体的には、物を握る、物を持ち上げる、細かい作業を行うなどの手指の動作が困難になる場合があります。
症状は個人によって異なる場合があります。上記のような症状が現れたら、整形外科を受診することが望ましいです。

原因

母指CM関節症の症状の原因は、主に関節内の軟骨や関節組織の変性や劣化によるものです。
代表的な原因として下記のような原因があります。

加齢による変性

加齢とともに、軟骨や関節組織は劣化し、柔軟性や弾力性が低下します。これにより、手指の関節や組織は摩耗しやすくなり、炎症や痛みが生じることがあります。

関節の過度な使用

長年の使用による関節への過剰な負荷や反復的な動作は、手指の関節組織にストレスをかけ、その結果として組織の変性や劣化を引き起こす可能性があります。

遺伝的要因

遺伝的な要因も母指CM関節症のリスクを増加させる要因の一つです。遺伝子によって関節組織の健康に関係する因子が影響を与え、変性や劣化のリスクを引き上げます。

傷害や外傷

手指に直接の外傷や慢性的な負傷が生じた場合、関節へのダメージや組織の変性が引き起こされることがあります。これらの要因は母指CM関節症の原因となる可能性があります。

以上が手指の母指CM関節症の症状の主な原因です。これらの要因が組み合わさることで、手指の関節や組織にストレスやダメージが加わり、痛みや運動制限などの症状が発生すると考えられます。

治療

母指CM関節の治療において、まずは患部を安静にすることが必要です。
母指CM関節は日常生活でよく使うため、サポーターなどの固定装具やテーピングなどを用いて、できる限り患部に負担をかけないようにする必要があります。患部を休ませることで、炎症が治まり、症状が緩和されることがあります。
痛みが強い場合は、消炎鎮痛剤や湿布、塗り薬などを使用します。それでも痛みが治まらない場合、ステロイド注射などを行います。
これらのような保存療法を用いても症状が改善しない場合は、手術を検討します。手術は、「関節形成術」と「関節固定術」の2つがあり、生活スタイルに合った方法を選択します。「関節形成術」は、親指の付け根にある骨を切除し、腱を使用して関節を作ります。力を入れにくくなりますが、関節の可動域が広がります。「関節固定術」は、傷んだ軟骨を削り、関節自体をネジやワイヤーを使って固定します。手に力を入れやすくなりますが、可動域は悪くなります。

手術が必要な場合は、専門医療機関を紹介させていただきます。