整形外科

坐骨神経痛

坐骨神経痛

症状

坐骨神経痛の症状は人によって違いがあり、歩いていると痛みが強くなる人もいれば、逆に座っていると痛みが強くなる人もいます。他にも安静にしていても痛みが強い人もいます。

坐骨神経痛の痛みはとても強く、場合によっては日常生活に支障をきたす事もあります。
腰部脊柱管狭窄症が原因の場合、腰を曲げて歩く際には症状はなく、長時間立っていたり、長距離を歩くと痛みが生じます。腰部椎間板ヘルニアが原因の場合、ヘルニアの場所によって症状が異なります。
最も多いのは、第4腰椎と第5腰椎間のヘルニアにより、第5腰椎神経根が圧迫されることで、ふくらはぎの外側から、足の甲や親指にかけて、痛みやしびれが生じます。

2番目に多いのは、第5腰椎と第1仙椎管のヘルニアにより、ふくらはぎから足の裏や小指にかけて痛みやしびれが生じます、一般的に左右どちらかの足に症状があり、左右同時に痛みが出ることはありません。また、歩くときよりも座っているときに痛みが強い場合が多く、咳やくしゃみによって腰から脚にかけて痛みが生じます。

坐骨神経痛は、長時間の神経圧迫が原因のため、神経障害がさらに全面に出ることがあります。症状がひどい場合、排尿や排便をしにくくなったり、排尿感覚が短くなるなどといった膀胱直腸障害を引き起こすことがあります。

原因

坐骨神経痛の原因は様々ですが、主な原因として腰椎疾患があります。その中でも「腰部脊柱管狭窄症」・「腰椎椎間板ヘルニア」の2つが多く、腰椎に起こる異常により坐骨神経が圧迫され、下肢に痛みやしびれが引き起こされます。

治療

坐骨神経痛の治療として、患部を安静にする保存的治療が基本です。運動をすることで痛みが悪化してしまうことがあるので、一時的に運動をやめる必要があります。保存療法による経過を見ながら、治療法を選別していきます。消炎鎮痛剤で痛みを和らげたり、筋弛緩薬や血管拡張剤を用いて、筋肉の硬さや血行を良くしていきます。また、装具を活用した局所安静や、リハビリを行います。これらのような保存的療法で症状に改善が見られない場合や排尿・排便などに障害がある場合、その他日常生活に支障がある場合などは、手術が検討されます。その場合、医療機関に紹介させていただきます。