整形外科

四十肩/五十肩(肩関節周囲炎、凍結肩)

四十肩/五十肩(肩関節周囲炎、凍結肩)

症状

四十肩・五十肩は、急性期・慢性期・回復期の3段階に分かれて進行します。

急性期

四十肩・五十肩の発症後しばらくは、強い炎症が起きています。そのため、数週間から数か月の間は、肩を中心に腕全体にかけて痛みが生じます。特に腕を大きく動かした際に激しい痛みが生じます。

安静にしていても痛みがあり、就寝時に寝付けないことや痛みで目が覚めることもあります。

慢性期

慢性期に入ると、安静にしている際の痛みはだいぶ和らぎます。

しかし、腕を大きく動かした際や痛みは引き続き生じます。また、急性期の激しい炎症が原因で、筋肉が収縮し関節が硬くなってしまうことで、肩関節の可動域が狭くなります。これにより、腕が動かしにくくなってしまいます。

回復期

回復期に入ると、徐々に痛みが改善し、腕がだいぶ動かせるようになってきます。このように段階を踏みながら、半年から1年ほどをかけて回復していきます。

原因

四十肩・五十肩の原因として、関節を構成する骨・軟骨・靭帯・腱などが老化し、肩関節の周囲の組織に炎症が起こることだと考えられます。肩関節の動きを良くする肩峰下滑液包という袋や関節包が癒着することで、さらに動きが悪くなります。

治療

まずは、内服薬や湿布などを用いて炎症を取ります。また、痛みが強い場合などは、肩関節にヒアルロン酸やステロイド薬を注射し、痛みと癒着を改善させます。関節の炎症が取れてきたら、リハビリをして肩関節の動きの改善を目指します。

症状が強くリハビリを進めることも困難な場合、肩甲上神経ブロックや腕神経叢ブロックといったブロック注射を行うこともあります。