一般内科

高血圧

高血圧

高血圧症は、文字通り血圧が高くなってしまう疾患です。
日常的に血圧というと、動脈という心臓から全身に血液を送り出す血管の圧力、動脈圧を指します。

十分な動脈圧がないと全身に血液を送り出すことができないので、ある程度の血圧は生命の維持に必要不可欠なのです。
しかし、この血圧が高すぎると全身の血管を痛め、様々な病気や症状の原因になります。

高血圧により引き起こされる疾患として、心臓の働きが悪くなる心不全、腎臓の機能が障害される腎不全や、脳出血や脳梗塞等の脳血管障害が挙げられます。いずれの疾患も、程度にもよりますが、生命や生活の質に大きく関わってきます。

血圧が極端に高いと頭痛などの症状を起こすことがありますが、基本的に高血圧自体は特に症状がありません。そのため、日常的に血圧を測る習慣のない方は知らず知らずのうちに危険な血圧に達している場合があります。

年齢や基礎疾患にもよりますが、収縮期圧(上の血圧)で125〜135mmHg以下、拡張期圧(下の血圧)で75〜85mmHg以下くらいを目標とすることが多いでしょう。

どうしても医療機関の受診や健診で医師や看護師に血圧を測られると高い血圧が出てしまうという方もいらっしゃいます。

“白衣高血圧”と呼ばれることもある現象で、緊張のために一時的な血圧上昇を来しおり、自宅での血圧は正常の場合もあります。
また、血圧は1日の中でも変動があります。

朝に血圧が高く、夜は低い方が多いのですが、早朝に極端な血圧上昇を認めその後低下する”モーニングサージ型”と言われる方もいて注意が必要です。

理想的には、一日に複数回、決まったタイミングで血圧測定をして、記録に残すことが望ましいでしょう。

当院では”血圧手帳”をお渡ししているので、血圧管理の一助としていただければ幸いです。

高血圧の予防や治療には、生活改善が肝要です。過剰な塩分を控え、体重が重い場合には減量し、適度な運動を生活に取り入れることが望ましいと言えます。
しかし、他の生活習慣病と同じく、元々の体質も大いに関係するので、必ずしも自らの努力だけで適正な血圧を達成できるとも言えません。

一口に血圧の薬といっても、血管を拡張する薬、心臓の動きを抑える薬、利尿薬等、様々なメカニズムの薬があります。
その患者さんの血圧変動パターン、脚の浮腫み(むくみ)はあるか、心臓の大きさはどうか、腎臓の機能はどうかなど、様々な要素を勘案して治療を選択していくことになります。

気になる方は一度ご相談ください。