変形性膝関節症
症状
変形性膝関節症の症状は、大きく分けて3つの段階に分けられます。
初期
変形性膝関節症の初期症状の1つとして、起床してすぐに歩くと膝に違和感があり、歩いているうちに痛みが取れるということがあります。他にも、膝に力を加えたときに痛みが生じる場合や、痛みが現れても少し休息を取ると症状が和らぐなどといった特徴があります。
中期
中期になると、身体を休めても痛みが治まりにくくなります。また、膝の曲げ伸ばしにも痛みや違和感が現れます。その他にも、膝にだるさを感じたり、膝の形が変形する、膝を使う時、ガリガリと変な音が聞こえる、むくみや腫れがあるなどの症状が現れます。
末期
末期まで進行すると、膝の骨の変形が一目で分かるほどになります。膝に強い痛みがあり、歩く・立つ・座るなどの動作ができなくなり、歩行時に膝がずれるようになります。
また、日常生活の基本的な動作が困難になります。これまで出来ていたことが出来なくなってくると、生活範囲が限定され、人に会う機会も少なくなり、うつ状態や認知症の症状が進むなどといったことにつながるリスクがあります。
末期の状態で我慢を続けていると、急速に筋力が低下し、歩くことが困難になり、寝たきり状態になってしまう危険性もあるため適切な治療が必要です。
原因
変形性膝関節症は、大きく「一次性のもの」と「二次性のもの」の2つに分けられます。一次性変形性膝関節症は、加齢による筋肉の衰えや肥満による膝への過度な負荷などが積み重なり、軟骨がすり減ることで発症します。このように、長年の蓄積によって引き起こされるため、原因の絞り込みが難しいといった特徴があります。
それに対して二次性変形性膝関節症は、病気やケガなどといった明らかな原因が認められるものを指します。
一次性変形性膝関節症の主な原因
- 加齢
- 筋肉の衰え
- 肥満
- 膝への負担が大きいスポーツの経験
- ハイヒール着用の習慣
- 足に合っていない靴の長時間着用
- O脚
- 扁平足
二次性変形性膝関節症の主な原因
- 膝周辺の骨折による関節軟骨の損傷
- 半月板損傷
- 靭帯損傷・断裂
- 膝関節の捻挫
- 慢性関節リウマチ
- 膝蓋骨の脱臼
治療
変形性膝関節症の治療は、まず痛みの緩和を行い、併せて損なわれた機能性の改善を図ります。治療方法については、以下の方法で患者さんの症状や膝の状態に合わせて適切な治療を行います。
薬物療法
膝の痛みと炎症を緩和するために湿布や軟膏といった外用薬や内服薬を用いて治療します。外用薬は、局所に継続して使用することができるため、長期治療に向いています。一方内服薬は短期間で効果を得やすいので、短期的治療に向いています。内服薬を服用する場合、副作用に十分注意が必要です。
注射
痛みの症状を緩和させながら関節の機能を改善するために、膝関節内にヒアルロン酸注射を行います。ヒアルロン酸注射は、変形性膝関節症の進行を抑制する効果もあります。さらに強い炎症の場合は、高い鎮痛作用が得られるステロイド注射を行うことがあります。
装具治療
軟骨が減ってくると膝関節が緩くなり、歩行時に左右の関節のふらつきが現れます。不安定性が強い場合、軟骨の衝突を防ぐためにサポーターを使用します。
また、O脚につながるような歩き方の場合は、歩き方の改善、体重が内側にかかることを改善するためのインソール作成による改善を目指します。
手術
上記の治療方法で十分な効果が得られない場合、手術を行います。手術をすることで痛みの緩和や膝関節機能の改善が期待できますが、患者さんの年齢や体力を考慮する必要があります。
手術に関して、関節の状態によって様々な方法があります。
今までは歳を重ねるのを待って、人工関節を挿入することが一般的でしたが、関節症が軽度な場合や力仕事、スポーツをする人には、O脚を矯正する高位脛骨骨切術など様々な選択肢があります。
手術が必要な場合、専門医療機関を紹介します。